超高層建築物について

超高層ビルは高さ100m以上の建物の総称です。
規模にもよりますが、再開発事業などの計画のときに、区画整理後の敷地に建てられる建物として超高層建築物が採用されることが多いです。


超高層ビルの建てられる場合として、不動産価格が高い土地に事業者が投資しようとする際に、投資資金の回収のため多層の建築を設けて収益を得ようという所から結果的に超高層建ビルになる場合や、限られた土地にとても大きな収容範囲が必要な場合、土地や都市、国のランドマークとして建設する場合が挙げられます。


また超高層ビルは周囲からも抜き出た高さになるので、周辺地域への影響は大きくなります。
そこで、デザイナーが建築した超高層ビルは、その地域やビル建築主、ビルを使用するテナントのイメージを向上させることもありますが、その建築が周辺地域から受け入れられない場合には、計画の段階で修正を求められたり、計画の修正や建築差止めを求めて訴訟が起こることもあります。

課題と影響

超高層ビルは、その国や都市、企業の経済力や技術力を表す指標にもなっていますが、特に先進国では消費社会から環境社会への転換が注目されていて、その中で莫大なエネルギーを消費し、効率性が疑問視されている面もあります。


また近隣住民への精神的または肉体的な影響なども懸念されていて、特に高層住宅の場合、周囲の人間関係や地区の環境が悪化することもあるという研究報告もあって色々な課題を抱えています。

超高層建築郡からなる都市景観のことを摩天楼と呼びますが、これは大型帆船のマストから派生してきました。
1931年に建てられたエンパイアステートビルを始めとするニューヨークの摩天楼は、経済成長と都市発達の象徴として世界に強い印象を与えました。

それは各国の都市計画にも大きな影響を及ぼしています。
国土の狭い日本では容積率を高めることが出来る建物として注目されていて霞ヶ関ビルを筆頭に本格的に超高層ビルが一気に出現してきました。

ブルジュ・ハリファ

全高(尖塔高)828m、軒高(ビル本体の屋根の地上高)636mで、160階建てです。
1~8階はアルマーニホテル、9~16階はアルマーニの高級マンション、38~39階はアルマーニホテルのスイートルームになっています。


その他は108階までは高級マンション、111~154階は主にオフィスが占めています。124階に展望台があり、内装はジョルジオ・アルマーニが担当しています。
エレベーターは世界最速の秒速18mのものが設置されています。デザインは、この地域特有でイスラム建築においても象徴化されたという砂漠の花、ヒメノカリスをイメージしています。


ブルジュ・ハリファは160階建て、818mのビルです。
エレベーターは57基あり、入場料2500円で124Fにある展望台に一般の人が唯一登ることができます。
近いうちにビル内にアルマーニのホテルがオープンするようです。
アルマーニの特注家具つきの豪華なレジデンスも販売されるそうで、値段は1つの部屋で約3億5千万円というとても高い金額設定になっています。

起きた事故

高さ828メートルの世界一高い超高層ビル、ブルジュ・ハリファの上から飛び降りるベースジャンプを実行した男がいます。
尖塔の上から飛び降りるわけでなく、窓掃除用の足場からの飛び降りとなりましたが、それでも高所からのベースジャンプでは世界一の記録となる672メートルです。


また、ブルジュ・ハリファでは以前に男性が飛び降り自殺した事故がありました。
ビルを開発したドバイの不動産会社が明らかにしました。
男性は南アジア出身の20代らしく、147階から飛び降りて108階のテラスに落下したということです。
男性はビル内の会社で働いていて、警察の話だと、休暇申請が断られていたことが分かっています。
ただ、これらの情報について詳しい確認は取れていないようです。

ペトロナスツインタワー

ツインタワーをつないでいるスカイブリッジは、地上170mの41階にあって、その長さは58.4mになります。
ペトロナスツインタワーはオフィスビルなので、見学者は最上階に入ることが出来ず、専用のエレベーターでスカイブリッジまでは登ることができます。

41階に着いてみると、スカイブリッジ入口があります。41階の他の部分を見ることは出来ません。
見学できるのはスカイブリッジだけですが、この間に集中して写真を撮ったりする見学者は15~20人ほどなので、写真スポットの順番待ちでイライラするようなことはありません。


クアラルンプールのもう一つのランドマークのKLタワーが、スカイブリッジからは見えません。ペトロナス・ツインタワー自体の死角になっているのです。
41階全体を開放して、ペトロナス・ツインタワーからKLタワーを見ることができるようにしてほしいところです。

ペトロナスツインタワーの登り方

マレーシア、クアラルンプールで一番有名な建築物と言えば、ペトロナスツインタワーです。
高さ452m、88階建てです。
1998年に竣工して、2003年に台湾の台北国際金融センターに追い越されるまでは世界一高いビルでした。
ペトロナスツインタワーは2本のビルが対になっていて、41階同士がスカイブリッジという連絡橋で結ばれています。

このスカイブリッジのみ見学で登ることができるので、その方法を紹介します。
ペトロナスツインタワーのタワー2の地下に受付があります。


①LRTのKLCC駅を出て、Suria KLCC(ショッピングモール)へ
②そのまままっすぐSuria KLCCのエレベータまで進む
③エレベータのそばにあるエスカレータを登って地上階へ
④地上階でエスカレータを降りたらまっすぐ進んで広いホールへ
⑤ホールの右の隅、または左の隅からエスカレータで地下に
⑥降りたところに受付窓口があります

見学手順

8時半くらいから、チケットが配布されています。
行列に並んでいると係の人がきて、出身国と人数を聞いてきます。
出身国と人数の記入用紙を渡されるのですが、これはチケットではなくて本当のチケットの写真を下に貼っておきます。


チケットを効率的に渡するためか、入場者の統計を計るために使っているのだと思います。
順番が来たら渡された紙を係員に手渡します。ここで、今すぐ見学するか、後で見学するかを質問されます。
後で見学する場合、カウンターで希望する時刻を伝えて、その時刻のチケットをもらえば外に出てもOKです。
スカイブリッジに登りたいのなら朝早くから窓口に並ぶことが重要です。


IDカードと3D映像を見る眼鏡を渡されて、ペトロナスツインタワーの紹介映像を見ます。
それが終わると手荷物検査をします。手荷物はX線で検査されて、人間も金属探知機をくぐらないといけません。
見た目もやってることも空港と一緒です。


検査を抜けると、係員の案内でエレベータに乗って41階へ登ります。

エレベータを下りると、目の前がスカイブリッジです。
スカイブリッジはガラス張りの渡り廊下です。高さ170mもあるので眺めもよくて真下の噴水の広場も、遠くの町並みもよく見えます。

上海環球金融中心

中国・上海の中心街に位置する上海環球金融中心は、地上101階、高さ492mで2010年、世界第3位の超高層ビルになりました。 あの六本木ヒルズを手がけた森ビルが監修していて、上海ヒルズの愛称で親しまれています。

タワー内に入るためにはまず地下1階のエントランスで手荷物検査を済ませ、1つ目のエレベーターへ向かいます。 このエレベーターは、94階(423m)にあるスカイアリーナまで進むもので、 秒速8mの高速スピードで上昇します。 94階までの時間はたったの1分しか掛かりません。

あっという間に到着します。 次にエスカレーターで、97階のスカイウォークに向かいます。 そしたらいよいよ地上474mの100階を目指していきます。 97階から100階は、階数としては3階ですが、実際には平均的なビルの6階分にあたります。

100階からの眺めは、本当に素晴らしく、地上から見るととても高く見えていた高層ビル群が眼下に広がります。 また、上海市内を流れる黄浦江を挟んで、東に広がる浦東地区の旧市街の 町並みと、次々に開発が進んでいる西側の景色との違いが印象的でした。

地上を走る車が本当に豆粒のように小さく見えました。 この上海ヒルズは、中国国内外からの観光客で賑わっていて、 入場やエレベーターの利用など、各所でかなり並ばなくてはなりません。 100階まで上り、帰ってくるのに2時間を要しました。

建設を請け負っていた森ビルはこのビルを垂直の複合都市とするため、世界最高水準の国際金融センター機能を中心とさせたほか、世界中から人々が集まる商業施設やフォーラム、パークハイアット上海、展望台と、お客の万全な受け入れ態勢が整っている情報の交流拠点をつくったのです。

高層ビルの競い合い

この建物のフォルムは素晴らしいのですが、気になるのは上層階に大きくくり抜かれた「穴」です。 これは風によるビルへの加重を軽減するためのものだということです。 それと100階の床部分は真ん中がガラス張りになっていて、ガラス越しに地上を見下げることができます。

完成した時には地上508mの台北101に抜かれて世界一の名を冠することはできませんでした。

現在、例の金融バブルの象徴といわれているドバイの「ブルジュ・ハリファ」の818mをはじめ、近々完成予定のアメリカの「シカゴ・スパイア」が609.m、「フリーダム・タワー」も541mと続々と超高層ビルの建築が進められています。

それでも、世界有数の高層ビルであることに変わりはありません。

東京スカイツリー

東京スカイツリーの建設が始まってから、熱狂的なファンが出てきています。
完成する前から、多くの人が関心を寄せているのです。
まだ、出来ていないタワーの魅力について、本が出版されています。


建設中の東京スカイツリーを見てみようというもので、完成してからでなくて、スカイツリーが出来ていく過程を見ることで、その完成を想像すると言うことでしょうか。もちろん、建設現場だけを見るのではなく、その周辺のスポットについても紹介されています。


墨田区の昭和の風情を残したところに行ってみたくなるのではないかと思います。
スカイツリーが墨田区にできたのには、この地域の商業の活性化に期待が高まっていることが関係しています。


観光地として、集客効果が期待されていて、下町だったところが、一気に観光地となるのです。
元々の街並みを変えずに、昭和の雰囲気を残した店舗が増えるのではないかと思います。

また、インターネットでは、生命保険サービスの提供をしているライフネット生命保険株式会社が、「東京スカイツリーに関する調査」を行っています。全国の15歳から59歳までの1,000人を対象に、東京スカイツリー建設に対する気持ちを聞いたところ、全体で「スカイツリー建設に心が躍る」「とても心が躍る」「どちらかといえば心が躍る」と回答した方は58.9%でした。
全体の半分以上の人が自立式電波塔で世界一の高さ634mの東京スカイツリー完成を心待ちにしていることが分かりました。

また、性別ごとに比較すると、「東京スカイツリー建設に心が躍る」と回答した男性が62.8%、女性55.0%と、女性よりも男性がよりワクワクしながら東京スカイツリー建設を見ているという結果になっています。


性別、年代を別で見てみると、20代、30代の男性は東京スカイツリー建設に対して約7割が「心が躍る」と回答したのに対して、30代女性は唯一、「心が躍る」との回答が半分を割って、30代の男女で23.0ポイントの差が開き、大きな男女差があることが分かりました。


次に、東京スカイツリーが完成したら実際に行ってみたいかを質問したところ、「訪れてみたい」、「是非訪れてみたいと思う」、「やや訪れてみたいと思う」と回答した方は全体で77%に上り、年代別で見ても全ての年代で7割を超える方が完成後の東京スカイツリーに訪れてみたいという考えがあることがわかりました。

台北101

台北の空を突き刺すような形をしたランドマーク台北101は、2004年に台北のシンボルタワーとして建築されて以来、 台北の新名所として活躍しています。
地上101階の508メートルのタワーは世界でも負けず劣らない高さを誇っています。
その展望台からの眺めは台北の街をまるごと全て一望できるパノラマになっています。

 

壁の強度は8トンのトラックが乗っても割れないほどの硬さがあって、紫外線や暑さも80%をカットしてくれるなど、安全面でも完璧で、地球環境にも配慮された構造になっています。

 

杭が岩盤(支持層)の下30メートルのところまでしっかりと打ち付けられていて巨大な8本の柱で支えられています。
27階から90階にかけては、逆台形の形をした8階分を一節として、合わせて8つの節が縦に連なる形になります。
24階から27階にかけては、中国の昔の貨幣が形取られたオブジェが各方向に設置されています。

 

ちなみに、なんでここまで数字の8が多いのかというと、中国では8の数は縁起の良い数字とされているところからきています。

台北101の主な施設

地下2階~地下5階 駐車場
5階~地下1階 太平洋そごう、ショッピングモール、レストラン
(このフロアは、2003年11月14日に、ビル完成に先行して開業。)
5階部分 展望台エントランス
84階~9階 オフィス(おもに、金融関連・IT企業などの)
86階・88階 レストラン
89階 屋内展望台
91階 屋外展望台

これまでの窮屈だったショッピングモールとは違って、台北101の広々とした空間によって、さらにショッピングの楽しさが増します。

アクセス…最寄りの台北捷運(台湾MRT)の板南線・市政府駅より距離があるので、 無料の送迎車両が運行しています。
近いうちに、このビルの地下に台湾MRTの新線新駅(信義線・世貿中心駅)ができる予定になっています。

環球貿易広場

2010年7月に全貌をあらわにした、超高層ビルの名前は環球貿易広場といい、インターナショナル・コマース・センターの高さ484メートル、地上から118階建ては、これまでの国際金融センター(IFC2)・国際金融中心第二期(415.8m・地上88階)を抜き去り香港一の高層ビルが出現したことになります。


場所はMTR機場快線(エアポート・エクスプレス)及び東涌線の発着する九龍駅の上に作られました。
工事はヴィクトリア湾を埋め立てて2002年に建設が始まり、約9年もの長い工期を要しました。
低層部にはショッピングモールがあって、低層部から中層部はテナント、高層部はリッツカールトンホテルが入居すると言われています。


ヴィクトリア湾を境に香港島に建つ、国際金融センタービルと、今回九龍半島に完成した環球貿易廣場とは対になる二本の400mを超える高層建築が立ち並ぶ景観は世界でも珍しいといわれています。
西九龍に建設された環球貿易広場(ICC)の展望台「SKY100」が2011年4月にソフトオープンすることが発表されました。


香港で最も高い建築物だといわれるビルの100階にある展望台は海抜393メートルの高さに位置していて視界は360度見渡せます。
香港島の景色や九龍半島の市街地や西九龍のターミナルや山々を存分に楽しめます。

環球貿易広場内の料理店

•ザ・リッツ・カールトン・ホンコン
102階〜118階
地上約450メートル
世界一高い場所にあるホテルダイニングとなった6店は、ザ・リッツカールトン伝統のホスピタリティーやモダンな内装で話題になっています。
香港が一望できる壮観な眺めも素晴らしく、今、最も訪れたい場所です。


•Tosca(トスカ)
102階
イタリアンレストランの店内にはローマの噴水をイメージした大きな噴水が2つあり、吹き抜けの天井に響き渡る水の音が心地良く、エレガントな空間で、キッチンから伝わる活気が融合して、食を楽しむイタリアンらしい雰囲気を醸し出しています。
メニューは南イタリア地方の料理が中心で、シーフードが豊富です。
夜景が見事なディナータイムに前菜、パスタ、デザートまでフルコースで味わうのもいいですが、まずは休日限定のシャンパンをたっぷりと楽しめるシャンパン・ブランチを予約してみてはいかがでしょうか。

ウィリス・タワー

ウィリスタワーは2009年7月にシアーズ・タワーという名前から変更されて改名式にはシカゴのデイリー市長も出席しました。

1973年にシアーズ本社ビルが建設されて、シアーズ•タワーの愛称で親しまれてきましたが、1992年に事業拡大に失敗して、1994年に売却されてしまいました。 現在ではホフマン•エステーツにオフィスがあります。

高さ412メートル、110階からなるウィリスタワーの103階部分に「The Ledge」というガラス張りのバルコニーが2つ設置されて7月から公開しています。 たくさんの観光客がガラスに顔をくっつけてどうにかして下の景色を見ようとしていたことから、建設されました。

全面ガラス張りのバルコニーはビルから1.3メートルほど飛び出ている形になっています。 4センチほどのガラス3層にラミネート加工がなされています。 バルコニーの重さは約680kgだそうで、5トンくらいまでの重さに耐えられるそうです。

ちなみにメンテナンスや清掃をする際にはビルの中に収まる仕組みになっています。 シアーズ•タワーと呼ばれていた1998年までは世界一高いビルとして以降もウィリスタワーとしての知名度が高まるのには時間がかかりそうです。

また市民からの改名を反対する動きもあって、シアーズタワーへの市民の親しみが伺えます。 103階展望室の全面ガラス張りの展望台「ザ・レッジ」はビルが完成したときに作られたのではなくて、後付けという形で取り付けられました。

スリルのあるガラス張り

支えのようなものが見当たらなく、宙に浮いているかのようなスリルがあります。 安全面の工夫としては、ガラスは3.8インチもの厚みがあって約5トンまでの重量のものを支えることが出来るそうです。

見た通り、「空を飛んでいるような気分」「宙に浮いている気持ち」になれるこのバルコニー、シカゴに来訪する機会があれば、是非一度足を運んでみるべきでしょう。

かなりの混雑が予想されるため、公式サイトを読んで混雑時間などの注意事項についてチェックしておくことを忘れないようにしましょう。